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レコフによると、2023年の日本企業による海外M&Aの拠点として、英国がアメリカに次いで第2位であったことに驚きました。というのも、過去10年間で英国におけるM&A件数や規模はかなり減少しているように感じていたからです。しかし詳しく調べたところ、レコフが記録した660件の海外買収のうち、アメリカが220件と圧倒的に多く、英国はその5分の1に過ぎない44件でした。第3位と第4位はシンガポールとインドであり、買収の焦点が大陸ヨーロッパに移っているわけでもないようです。
2023年に英国で行われたM&Aについては、主に大手日本企業による16件の買収が確認されています。特に物流関連や食品関連の買収が目立ちました。そのため、それ以外の買収は中小規模の日本企業によるものと考えられます。その一例として最近注目されたのが、日本のエンターテインメント企業GENDAによる「レモネードバイレモニカ(Lemonade by Lemonica)」の買収です。これは同じ日本企業による買収であり、英国法人「レモネードレモニカUK」も含まれています。「レモネードレモニカ」はその名の通り飲料関連企業で、英国での事業は2021年に「ピノピノザウルス(Pino Pino Zaurus)」という名称で開始され、現在従業員1名のみです。
GENDAは現在、英国に「GENDA Europe」を設立し、レモネードレモニカの成長を支援するとともに、「英国は事業環境や制度の面で、日本企業が管理拠点を構築するのに最適な場所の一つ」であると述べています。また、GENDAは日本国内のエンターテインメント関連企業を次々に買収しているため、今後さらにヨーロッパに影響を及ぼす買収が行われる可能性があります。
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